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演劇ユニット金の蜥蜴

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舞台裏ブログ

桜サクラさくら

2006.03.30

すっかり東京の桜は満開に…と書きたいところですが、今日は急に寒さが戻ったようで、今朝方の春雷の影響もかなりなものだったのではないかと思いますが、今何分咲きくらいなんでしょうかね?

ということで、先日仲間内でお花見に行ってきました。まぁ、「花より団子」なオトシゴロ(?)なので、たま〜に花を見上げる以外は、ずっと食べるか飲むか、だったのですが、意外と花も5分咲きくらいで楽しめました。満開のものもあったし。

ところで、日本人の桜好きは結構有名ですね。
能でも桜を題材にしたものが結構ありますし、能以外でもたくさんあります。
しかし平安時代まで、花見といえば梅を指すもので、桜を愛でる様になったのはやはり武士の文化になってからみたいですね。
桜の散り様が、武士道の「潔し」を連想させるからだと昔から言うようです。

そう考えれば武家に保護されていた能楽が演目に桜を選ぶのもわかりますね。
あの普段は毛虫がついたり、枯葉が散ったりと意外に手のかかる木である桜を、一年のうちのたった何日かのために大切にする国民気質。一瞬の散り際の美しさに美を認めるというか、むしろそこに美を見出す国に生まれた自分を、嬉しいなと思います。

能楽では勝ち戦の演目よりも、圧倒的に負け戦の演目のほうが多いですよね。
平家物語を題材にしているものが多いというのもありますが、平家を倒した源氏の侍たちが見たり演じたりするのに、平家の負け戦を、しかも「源氏バンザイ」みたいな内容ではなく、「戦は哀しいものなんだ」のような内容が多いのも、平家への弔いのような神事としての意味と同時に、きっと儚く桜のように滅びた平家の散り際を認めていたというのもあるのかも、と修羅モノの謡本を見ながらたまに(笑)考えたりもします。

純粋に桜やら花見やらを主題に盛り込んだものですと何が有名でしょうかね〜。
「吉野天人」「熊野」「嵐山」「桜川」「西行桜」…挙げれば枚挙に暇がないくらいですね。
こうやってみると、桜の「霊力」のようなものを取り扱った作品が多いですね〜…あんまり考えたことなかったな。(笑)
やはり昔から桜にはなにか特別な力があると思っていたのでしょうね。思うというより「感じていた」というのでしょうか。

…今でも「桜の下には人が埋まってる」なんて聞いたりしますからね…桑原桑原。<これは雷

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